業務独占と名称独占の意味

皆さん業務独占と名称独占というちょっと難しそうな意味はしっていますか？
それらは、資格にたいし与えられているのですが、医療資格でも業務独占と名称独占の資格があります。簡単に言うと、業務独占はその資格を持つ人しかできない資格。例　医師、看護師、放射線技師、薬剤師臨床検査技師などです
名称独占は、その資格を持つ人意外にはその名前、もしくはその名前に類似する名前を使って仕事をしてはいけませんよというものです。例　保健師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、技師装具士、管理栄養士などです
リハビリ系は名称独占なんですね。

名称独占や業務独占する事でその資格の価値を保ったり、水準を保つようですが、では名称独占だけの資格よりも業務独占と名称独占の両方を持つ資格のほうがえらいのでしょうか？

答えだしますが、そんなことはありません。

まあ僕もなぜ名称独占と業務独占なんて分けるんだと思ってたことがあるんですよ。
でも分けないとめんどくさい事や、困る事が出てくるんです。

たとえば保健師は名称独占のみの資格ですが、保健師は保健指導をおもな仕事としています。しかし保健指導を保健師以外がやれないと、たとえば栄養士が栄養指導をしたり、看護師が栄養指導をしたり、薬剤師が保健指導をしたり、とあらゆる分野の方が保健指導ができなくなり、何か指導するときには保健師を呼んでこなければならなくなるんです。

リハビリの方だと、看護師も病棟で歩行訓練だったり関節可動域訓練を行っています。これらができなくなってしまうんです。もちろんリハビリの時間はありますが、リハビリ以外の時間が多いわけなので、そのリハビリ以外の時間にいかにリハビリを取り入れられるかが勝負になってきます。そんなわけで、看護師の生活の中でのリハビリはとても重要になってきます。
そんなわけで、名称独占のみの資格は、もちろんその人たちがもっとも知識を持っているわけですが、その人たち以外にもできないと弊害が出てしまう資格と思ってください。
そういえばこの前義肢装具士さんが授業に教えに来ていましたが、義肢装具士も名称独占なので、義肢装具の作成も、医師と看護師にも許可されているそうです。でも医師も看護師も装具の作成を学校で習うわけでもなく、作成を実際に訓練しているわけでもないので絶対にできません。まあやっても良いですよというものなんですね。
他の資格も同じで、理学療法士さんと同じようなリハビリは医師も看護師もできないと思います。それを専門に習得したスペシャリストが1番その分野で優れています。なので、自分の専門外になったらそこにコンサルティングするというチーム医療が必要になってくるわけです。医師でも薬の事は薬剤師に聞きます。

また医者はほとんどのコメディカルの資格は行うことができますが、ほとんどのことはできません。放射線も技師がいなければ取れませんし(取れる人ももちろんいますが)脳波も取れないし、心電図もほとんどは看護師まかせです。ルート確保も、病院によっては看護師が取るので、医者がやったら全然入らなかったなんて話もよく聞きます。
このように、名称独占や業務独占何て、ちょっと差を作るような決まりですが、医療職に差なんてものはありません。
あと言っておきたいことは、その資格を持つ人がその仕事をするとお金がもらえることです。たとえばリハビリの方がリハビリをするとお金が入りますが、看護師がリハビリをしたところでお金は1円ももらえません。保健師が保健指導も同じです。

ちなみに心理職はほとんどの資格で名称独占も業務独占もありません。臨床心理士は名称独占だっけな。
なので臨床心理士や心理なんちゃらって名前を名乗らなければ、誰でもカウンセラーとして仕事をすることができます。超ウルトラスーパースペシャルカウンセラーなんてのも名乗れます(小学生か！ｗ)
しかしいくら名乗って仕事をしたところで、ちゃんと学んだカウンセラーのようにしっかりとクライエントをカウンセリングできないのは言うまでもありませんね。

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